優しい世界の根源は
こんばんわ、ヴェンデッタです。
最近とあるVTuberが自身の古参ファンを仕方なしに切る光景を目撃しました。
そのファンの厄介行為があまりにも酷いが故にブロックしたという顛末なんですが、1年近くそのVTuberを追いかけてた大ファンでもあるので見てるこっちとしても心苦しいものがありましたし、そのVTuber本人も複雑な心境だったと思います。
難しいものですね、ですが反面教師的には学び取るものがあった一件だと思います。
・ここは優しい世界らしい
VTuber界隈の特徴としてある事象の一つに「みんな優しい」というのがあります。
確かに優しい、リスナーに対しても配信者に対してもスタッフ裏方などに対しても労ったり心配の声をかけたり応援したり・・・。
まさに文字通りの「優しい世界」で、この要素がこの界隈を押し上げてくれた要因の一つでもあるようにも感じられます、それぐらいにはみんな優しい。
しかし人間は突然優しくはなれません、少なくとも私はそう考えています。
ではこの風潮が生まれたのはどうしてか、どうしてみんな優しくなれるのか。
今日はそんな話です。
・創作の苦労の共有
楽曲やイラスト制作、動画編集3Dモデル制作などなどVTuberには何かしらの創作に関する事柄に多く触れる機会が多くあります。
特にVTuberをきっかけに3Dモデル始めましたって人はその作成難度に驚いたという声が多くあったのをよく覚えています。
完成したモデルにボーン入れるやらunityで動かせるようにやらでBlenderなどの制作ソフトと仲良くなってもunityやらと仲良しになるのに3Dモデル制作と同等かそれ以上の険しい道が待ち受けているのです。
そしてそういうエピソードがこの界隈にはゴロゴロ転がっているのです、VTuber関係もそうですが「VRCでオリジナルアバター着てみたい!」と思った方なんかもいざ手を出してみたらメチャ苦労しましたなんて話が数多くあります。
そうした創作初心者やクリエイターの苦労話がこの界隈に潜り込んでいると多く聞けますし、その創作への入り口になる講座関係の動画や記事なども非常に充実しているのです。
そう、何かしらの創作活動の大変さが分かりやすいのと共感されやすいのが共存しているのです。
その辺りもこの風潮を作り上げた要因に繋がっていると思います。
・いい格好しい
VTuberのファンの中には生主などの配信文化に触れてこなかった方も多くいらっしゃると思います。
そんな中で出会ったVTuberという文化、そして自分の好きなVTuberの配信、視聴者〇〇人の中の群像であったとしてもせめて綺麗で良い自分の姿で応援してあげたい。
多分そういう方も多いんじゃないでしょうか?好きな子の前でいい格好しい振る舞いをする。
「いい格好しい」という言葉自体はネガティブな意味ではありますが、私はそれ自体は悪いどころか全然いいと思います。
例え偽善でも善く振る舞い接すること自体に何も悪いことはありません、むしろそういう方が増えて他のファンやVTuberに優しくすることが当たり前になる風潮のベースになったのがこれなんじゃないかと私は考えています。
ただその優しさは自分に直接帰ってくるわけではないので、思い違いをなさらないように・・・。
・ここを壊したくはない
様々な界隈からの流入者が多いここはどうも「今までのコンテンツの流れと同じようにはしたくない、他の界隈の失敗を活かしていい文化にしていきたい」という風潮が初期にはありました。
そしてそれが過剰気味な防衛意識として根付いたように思えます。
界隈上げな意見は通りやすくいい反応を貰いやすいというのもここに繋がっているのでしょう、逆な意見は炎上沙汰でない限りは通りにくく認知されづらいのもここに繋がるとも考えられます。
もちろんそれ自体はそこまで問題ではないのでしょう、ですが防衛してるもの自体が何かしらの問題を抱えたらそこから内輪で綻びて崩れる可能性も高くなるんじゃないでしょうか。
たまには自分の身の内に意識を向けていくこともきっと必要なのでしょう。
気持ちはよく分かりますけどね、私もこの界隈のことがなんやかんやで好きですし失いたくはないとも思ってます。
なんやかんやここの優しさの根源って共感と自己満足がベースになっているように思えます。
証拠にというわけではないのですが、とある方の記事のコメント欄で「これだからアップランド信者は・・・」とか「やっぱにじさんじ信者はダメだわ・・・」みたいな特定の箱をターゲットにしたdisり合いが起きてた辺りこの優しさっていうのは結局上辺のものでしかないと思います、土で埋まった根っこの芯の部分は結局いつものインターネットな感じで。
ただその上辺の優しさってのがうまい具合に噛み合ってこの現状を生み出しているのであれば案外悪いものでもないようにも思えます。
そうして固まったこの風潮、そしてこれから入ってくるであろう新規ファン、間違いなく外部で育っているであろうアンチ。
この風潮がそれらとどう反応して変わっていくのか、見守っていきましょう。
以上、ヴェンデッタでした。